イギリスで生きてみる
by pirimiso
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「真珠の耳飾りの少女」-映像に満足
c0048612_12294393.jpgフェルメールの生きた時代のオランダを再現した
ゴージャスな博物館を見てまわった気分。
衣装や背景の再現の見事なことと、それを撮影する技術、特にライティングの効果は群を抜いている。
衣装のテクスチャーは触った感触が伝わって
くるようだ。
撮影、衣装デザイン、美術部門でのオスカー候補だったのは、なるほどーと思う。

フェルメールの絵画にインスピレーションを得た原作の映画化ということで、光の表現にこだわりぬいた事がよく見て取れる。
できるだけ製作者の仕事の細部までとらえたくて
ストーリーは、どうでもよく(?)思えてしまうくらい。

当時オランダが絶大な海運力で設立した東インド会社は、
映画の舞台となったデルフトからは近くて運河でつながれていた。
デルフトは貨物の中継地として、ヨーロッパ各地との交易で繁栄した都市である。
その頃のオランダの造船技術は、英国の大型軍船をむりやり牽引拿捕(戦時)
できたほど高度だったという。
(以上、イギリス人からのウケウリ)

その最先端の技術が入ってくる土地柄であったからこそ
フェルメールは遠近法のレイアウトに、カメラの前身だった機器を
取り入れることができたんだろう。

鎖国中の日本をも含むワールドワイドな取引で
世界一の商業国だったオランダの人々の暮らしぶりが興味深かった。
プロテスタントが主流の国で、少女グリートのように
つつましく厳しい労働に明け暮れる人々。
一方、少数派のカソリック信者はフェルメールの一家のように
ツケ払いを滞っても、贅沢な暮らしを改めずにいる。
プロテスタントを主軸に置きながらも、カソリックもユダヤ教徒も
ある種の寛容さで受け入れた国の不思議な構図である。

そして、雇い主と労働者階級との歴然とした生活の違い。
オランダ人はイギリス人と似ているから
金持ちの傲慢ぶりはそっくりいっしょだと、Joeが言う。
どこもいっしょだと思うけどねー。
ドイツの農婦が書いた「秋のミルク」の原作を読んだが、
雇い主の態度はひどいもんだったよ。
日本だって、「おしん」とか・・・

その金持ちカソリックの子沢山がすごくて驚きだ。
フェルメールの奥さんは結局全部で15人のこどもを生んで
4人の子が死んでしまったという。
「真珠の耳飾りの少女」(青いターバンの少女)は
死んでしまった子供を偲んで描かれたという説もある。

しかし、フェルメール43歳の短命で15人の子供・・・・。
奥さんはほとんど休み無しの状態で、亭主はモデルと浮気ばっかり
してたとしたら、映画のような修羅場は何度もあったんやろねー。

グリートに意地悪する娘がいたが、あの子の視点で
シェイクスピア風喜劇「浮気なフェルメール父ちゃん」を
映画にしてもらいたいと思う。
どうしても、子沢山の父親とこのピュアなストーリーに
違和感を感じるのはわたしだけだろうか?

すばらしい映像美の映画だと、そのことに感動した。
機会があれば、ぜひ大スクリーンでテクスチャー表現の撮影技術を見たい!
それと、次は1人でストーリーのムードを楽しむのもいいかも・・・。
(きっと、おしゃべりなオッチャンと観てたからイマイチしっくりこなかったんやでー)
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by pirimiso | 2005-04-22 12:41 | JOEと映画を
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