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イギリスで生きてみる
by pirimiso
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Kundun クンドゥン
Kundun クンドゥン_c0048612_0394455.jpgダライ・ラマ14世(Kundun) が亡命に至るまでまでを描いたマーティン・スコセッシ(?!)監督のフィルム。

チベット人も中国人も英語で話す
ハリウッド映画。
観はじめた時は違和感いっぱいだったけど、アメリカナイズされてない英語のアジアンな響きに「こういうのもアリかも」と思う。

輪廻転生の世で見出され、運命の人物を引き継いだ少年がどんな教育を受け、
どういう経過で国を出なければならなかったのか?


思想と共に、明るくおおらかな人柄が共感を呼ぶダライ・ラマ14世が
若き日に何を体験し考えてきたのか?

ノーベル平和賞を受けた活動のバックグランドの根にある重い歴史についての
知識を補うことができたのが、とてもありがたい。
彼が亡命する前に、毛沢東と会談してたってのは全然知らなかった。

あまりにピュアな信仰に生きる人々が、
共産主義の大国に隣接する悲劇は今も続いている。

どんな思想であろうと大国のやり口は共通している。
毛沢東がチベットへの制圧を若いダライ・ラマに語る言葉は、
今日のアメリカの他国への態度と驚くほど同じじゃないか!

公開当時ほとんど見向きされなかった映画らしいけど、
とても質のいい映画だと思う。
一般のアメリカ人に受ける映画じゃあないかもしれんけど。

Joeはアメリカの批評家が「つまらない作品」と評してた事の
見識の無さを嘆く。
同感!アメリカ人が大好きな"シー・ビスケット"が
どれだけつまらん映画だったかを思い出し、ハナで笑ってやった。
せっかく自分らの映画会社が資金をつぎ込んで
アメリカ人にも理解しやすく、しかもハイレベルな映画に作り上げたというのにさ。

映画製作には、ダライ・ラマ14世自身の大きな協力があったという。
若くから映画を通じて世界の事を学んだ映画好きだから、
チベットを思うメッセージとしてだけでなく、この映画製作を楽しんだことだろう。
そう考えると、うれしいね・・・・

中国との情勢が変わって(たいそう難しい事だけど・・・)、ダライ・ラマがチベットの人々のもとに戻れる日が来ますように。
by pirimiso | 2005-06-17 16:37 | JOEと映画を
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