My "Painful Movies List" の中で<優秀賞>の1本、
Mystic River
暴力に晒されて壊れていく人間関係を、
誘拐や虐待や殺人を絡めて描いていく脚本がすばらしい。
登場人物の状況や惨たらしい事件は
1つ1つを個別に見れば、アメリカでは(あきれるくらい)よくある事である。
多くのアメリカ人は何かしら共通する体験を抱えながら、この映画をどう観るのだろう。
深くよどんだまま流されて、川底に沈んでいくのを悲しむばかりなのか。
Joeはその舞台となったボストンにいて
川の流れを見ながら映画の印象が強くよみがえった、と言う。
映画に出演したという現地の人にも出会っている。
わたしにはこの映画のせいで、殺伐としたイメージがあるが、
「ボストンの人々はアメリカでも一番心温かい」らしい。
あくまでもJoeの持つ印象ではあるが
長くアメリカを旅したカレの言葉なので、根拠のないことでもないだろう。
アイルランドからの移民が多かった土地だからかもしれない、とも言う。
J: 「イングリッシュは冷淡だからねー。」 (←?コレもあくまでもJoeの意見)
その「冷たいイギリス」?からやって来たヤツは、アイリッシュ気質を賞賛するのだ。
ボストンは人情の温かみも、アメリカの暴力性も一緒くたになりながら
ミスティック・リバーの水のように混じり合っているのだろう。